遺産整理に関する基礎知識や事例
相続の核心は、お亡くなりになった方からの財産の承継です。この財産の中には、例えば不動産などのプラスの財産もありますが、借金などのマイナスの財産もあり得ます。
もしマイナスの財産を相続して、自分が作ったわけでもない借金を背負うのはあまりにも不条理です。このような不条理を拭うために、民法では「相続放棄」という制度があります（民法938条以下）。
また、相続が始まったからと言って必ずしも自動的に財産が承継されるわけではありません。
現実では、例えば被相続人の銀行口座を解約してもらうために銀行等の金融機関に連絡したり、遺産分割協議をして誰がどの遺産を相続するか話し合うことが必要になっていきます。
遺産整理の際は、このような手続きの流れを知っておかなければ不利益を被る恐れがあるので注意しましょう。
遺産整理は大きく分けて3つの手続きが必要になります。
それは⑴法定相続人の確定、⑵相続財産の確定、⑶相続財産の名義変更です。
⑴法定相続人の確定
これは相続する人の範囲を確定させるために必要な手続きです。
相続放棄をする人がいれば、その人を除かなければなりません。
⑵相続財産の確定
被相続人が何を所有していたかを確定させ、遺産を整理します。
この中で、他人への債権があったり、逆に債務（借金など）があったりすることがありますが、このような債権債務も全て財産として整理します。
⑶相続財産の名義変更
土地や家、マンションといった不動産を相続されることはよくあります。不動産を相続する場合には登記をする必要が出てきます。
また、被相続人の銀行口座の名義変更も必要になります
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